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■この在校生コラムは【毎月28日】に更新予定です。
この連載では「等身大」「もがきながら成長している生徒の軌跡が見えること」という彼女の決めた大切な想いを軸に、スタッフや職員は修正を加えず、ありのままの彼女の生の言葉を掲載していきます。
一般的なレールに沿った公教育の学びではなく、日本と世界を舞台に、常に自分自身と向き合いながらあえて大きな挑戦を繰り返している彼ら。
楽しいだけはない、人生と社会の「答えのない問い」に向き合う学生生活。
そんな在校生の一人から毎月リアルタイムで届く想い、成長の軌跡をぜひ毎月ご覧ください。
◼️アーカイブ記事一覧
#1 在校生ライター 始動!
2023-05-28
#2 「面白い人に出会う」 / 3泊4日の北海道一人旅
2023-06-28
#3 「支えるとは」 / タイ研修
2023-07-28
始めに
こんにちは!在校生ライターのMです!
今回は夏休み中に思ったことをひたすら書いている回です。
面白みがないと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、恐らく私にとっては大事な回になると思います。
拙いものですが、お読みいただければ幸いです。
散
ここ一カ月の私を簡潔に表すならばこの漢字が適切だと思います。
自室の状態も頭の中も取っ散らかっていて、端から見たら乱雑に見えるけど、1つ1つを見ると捨てたくないものばかりです。
でもそのたくさんの物を取ろうとして1つ1つを大切にできていないからそんな自分になんとなく嫌悪感を抱くし、もやもやしています。
いざ、綺麗にしようとするとまた散らかってしまって、さらに手をつけたくない状態が出来上がっていきました。取り留めのない私の思いは、一貫性がなさ過ぎて、美しい1つの形になることを想像するのが難しいものでした。
今考えると、何かが始まる時の発散のフェーズにも感じられて、始まりの合図だったようにも思えます。
また形にしようとしていなかったから消化しきれていなかったのかもしれないという仮説も立ちました。
醒
思考が散らばっているからこそ見えたものもありました。
なにかに気付いてハッとする、「醒」めるような感覚は今形にならなくても今後の私を救ってくれる物だと思います。
そんな感覚たちをここに残しておきます。
「こういう生活をしたいとかこういう生活でいいんだけどって実体験から思うことがあって、それってつまり、もう叶ってるじゃんって話」
これは飛行機に乗りながら書いたメモです。
この週は、バイトと推しのライブがあり、食事を自分の好きなペースで摂り、自由な中で好きなことをしていました。
だから叶っていると感じたけど、でもやっぱり苦しい瞬間があることが頭をよぎりました。
では、なぜそう思ってしまうかと考えるとその答えは明確で、ずっとその状態ではなくて、普段と「今してるみたいな生活したい」と思う期間ギャップがあるからだと考えます。
私が理想とする生活が日常になることを期待します。
「人生疲れちゃったなって思って、いや今疲れてるだけだなってなったけどそれでももう結構いいやって思えてくる
昨日のはなんだったんだって話だけどここが限界なのかなとも思う(2023/07/24)」
これはライブ参戦後に思った、諦めに近い感情です。
やはり最近の私は感情の波が激しくて、急にこの世界を手放したくなる時があります。
欲張りすぎなのには薄々気付いていて、そろそろ何かを手放さないといけないフェーズだということを感じた夏休みでもありました。
「ツアーファイナルも旅の終わりも悲しいので、本と珈琲に逃げます」
「楽しいことは珈琲と共に味わって辛いことは珈琲で流し込んでる」
この2つは珈琲を飲みながらふと思ったことです。
インフィニティに入ってからどんどん珈琲と共にする時間が大事になってきています。
時間的、精神的、経済的に余裕がないとカフェで1杯の珈琲(+α)を買って誰かとゆくあてのない話をすることも、1人で動画や本を楽しむことも出来ないと思うようになりました。
1つの指標かつ大切な時間だということを表わしたのがこの2文だと思います。
「空港でなんとなく掴んだこの本がこんなにいいものだと思っていなかった。」
「これだから本読むのやめられない 161ページを読んで」
この2文は『Seven Stories 星が流れた車窓から』(文春文庫,2020年)を読んで思ったことを書いたメモです。
飛行機に乗る前に機内で読む本を買おうと思い、直感で選んだのがこの本でした。
旅の終わりに旅にまつわる本を選んだのが良い判断でした。
自分の旅について考えさせられながら、すいすい読めて3日ほどで読み切りました。
また1冊、自分の大切な本が増えました。
「悲しさや寂しさで本は読めるけど怒りで本は読めない」
ある日、母と喧嘩した私は本に逃げようとしました。
しかし驚くほど進まず、すぐに読むのを辞めました。
怒っていると読書ができないことを知った瞬間でした。
「根拠も確証もない中で”信じる”ことが人生でどれだけ重要か」
確証があるものに期待することは、期待という感情が持つ美しさがほとんど失われていると考えます。
裏切られる可能性があるものに期待するからこそ、その期待が期待として自分をワクワクさせ、答えてくれた喜びが大きくなるのだと思います。
期待しない人生ってもしかしたらつまらないのかもしれません。
「ポジティブな人のウザイくらいの明るさにあてられても、そういう人のそういう時期なだけだから気にしないで。
劣等感も罪悪感もいらないし、その人と貴方は違うよ。」
どのタイミングでこれを思ったのか覚えていませんが、きっと安定した時の自分が未来の落ち込んでしまった自分に宛てて書いたものだと思います。
他人と比較して落ち込むことが多い私だけど、この言葉は見落としがちな当たり前の事を再認識させてくれる気がします。
私の感情に波があるように、キラキラしているあの子もメンタル強いあの人にも波があって、どれも正義で悪だから、気にする必要なんてないはずなんです。
「人生を道ではなく創作だとするなら、戻ることも止まることも不自然じゃない」
人生が長い道と形容されていることは非常に多いと感じます。
しかし、最近は人生とは道ではなく創作なのではないかと思うようになりました。
道だと捉えるから、戻ってしまうことや止まってしまうことに罪悪感と焦燥感を抱きますが、創作だと捉えると、捨てたものを拾いなおすことも、破壊することも自然であるように思います。
この解釈を知った私は少し生きやすくなる気がします。
「愚かで居たくないから考えてるのかも」
ある日母が言った、
「考えることが好きなんだね。」
という言葉が引っかかり、なぜ自分は考えることを心がけているのか疑問に思いました。
これまで思考が足りなかったことで後悔することが多く、そうやって後悔している自分は愚かで、それが嫌だから考えることを意識し始めたように思います。
しかし、賢くなったか、自分が最初に求めてたものが得れたかと言われればそうではない気がします。
考える事だけが残ってしまった私は恐らく、当初の私が避けたかった愚かさを後悔した瞬間の私と同じくらい持っていると思います。
「人並み以上に出来たことを手放して、今何が得れているのだろうか。
もっと言えば今何かを求められる状態なのだろうか。
満たされていると感じる時もあるけれど、でも今が苦しい。
成績の落ちかたと、担任からのコメントと現状を見て、散らかりすぎている自室の中で深夜に泣いた。やっぱりもういいんだけどな。」
これは自室を片付けていた時に中学の時の成績表や提出物を見つけて、目を通した後に書いた日記のようなものです。
今と過去を比較して失ってしまった物にばかり気が取られてしまって、落ち込みました。
こんなに失うなら、すべて失ってもいいと思うことがありますがきっとその考えは一般的に賢くないのだろうと感じます。
「ネタを溜めておこうかとも思ったけど、最初からその気ならいい文章書けないし、納得できる気がしないし、私が書く文章じゃなくてもいい。
最初から出し惜しみして書かない気でいるのと、その文章の美しさの為に削るのは話が違う。」
これはこのコラムを書き始めるときに思ったことです。
何かしらの原因で余裕がないことが多いから、未来の自分の為にネタを取っておこうかと考えました。
しかし、そのような必要のない逃げ場を作ってもそれこそ自分の為にならないと思い、もったいぶらない文章を書くことにしました。
「私はこの世界で上手く生きていけないのかもしれない」
散らかりすぎていているうえに、何かに気付くことが多かった私の夏休みは、
こう思う瞬間の多いものでした。
ー 夜行バスの空席を確認してその場では面倒くさがって予約せず、いざやろうとしたら満席だった時
ー 寝起きで布団の上に水をこぼした時
ー 何もしないままリビングで寝落ちしてしまった時
ー ATMの手数料が18時まで220円でそれ以降330円だという表示を見て時間を確認したら18時1分だった時
ー 電話しなければいけないタスクがあったが気付いたら金曜19時で営業時間外な上、土日を待たないといけなかった時
これらはある一週間で起きたことです。
それぞれを見ていけば大した事ではないですが、積もってしまえば話は別です。
ちゃんと確認や注意をして生き続けることができないかもしれないと思って、将来がより不安になりました。
「なんでこんなに悲しくてもアイスは美味しいの?」
ここで少し、重い話をさせてください。
この原稿を提出する前日、大好きなインフルエンサーの方が亡くなったことを知りました。
今はまだ感情を上手く言葉に出来ないのでまた機会があれば言葉にしようと思いますが、とにかく大好きで尊敬している人でした。
この情報を知った瞬間、驚きで言葉を失いましたし、その後は賢明ではない思考が頭の中をぐるぐるしていました。
それと同時に、今の私がこれを知るのは落ちていく可能性がありすぎると頭のどこかで警報がガンガンなっていました。
そのため、友人やチューターに連絡し、縋りました。
チューターと話していたら、少しだけ元気が出てきてマンゴーアイスを食べると、ちゃんと美味しくて、凄く不思議な気持ちになりました。
こんなに悲しいはずなのにしっかり味覚が機能することがあの瞬間の私には処理できませんでした。
またいつかふと動画を投稿してくれるんじゃないか。
プロデュースしているコスメブランドの新作を出してくれるんじゃないか。
気分が落ち込んだ後もいつもちゃんと戻ってきてくれるから今回も誤報か何かで、また見れる日が来るんじゃないか。
そんな風に思ってしまいます。
でもそんなこと叶わないのは分かっていて、その事実が私をどうしようもなくさせています。
どうかただあの方が、天国で笑っていますように。
交
この1カ月は夏休みだったので、高校入学前からの友人やバイト先の人との関わりが多くありました。
その人達の紹介と彼ら、彼女らに会って思ったことを綴ろうと思います。
「多幸感」
1人目はこの言葉がピッタリな小学校からの友人です。
あの子は本当に幸せそうに笑う子で、その笑顔がとってもかわいらしい子です。
1年以上会っていなくて、変わってしまっていないか少し不安だったけど、ちゃんとあの顔で笑っていて安心しました。
「心がマッチョ」
この言葉が似合う人に久しぶりに出会いました。
バイト先で出会った人ですが、インフィニティ国際学院のことをたまたま知っていた人でした。
心がマッチョな人の存在は寝起きの太陽みたいに感じられてうざったくなる時もありますが、好転するきっかけになることもあります。
私にとってのどちらの側面も持った人でした。
まだ出会って日が浅いので、これからの関係性がどうなるか少し楽しみです。
「お互いしぶとく生き残ろ」
この言葉はある子からLINEで送られてきた一言です。
小学校からの交友があった子で、中学校で一気に仲良くなり苦楽を共にしてきた親友です。
夏休み中3回くらい会ったし、ネット上でもたくさんやり取りしました。
同じ悩みを抱えていたり、趣味に通ずるものがあったりと、共感できるところがずっと多かった子です。
大好きなインフルエンサーの訃報を聞いた私にこの言葉をかけてくれました。
あの瞬間の私はこの子を残して1人楽になれないと感じました。
もうちょっとだけ、くたばらないでいようと思います。
終わりに
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
今月に入ってからなぜだかどんどん余裕がなくなってしまったことと、大好きなインフルエンサーの方が亡くなってしまったことで、今回のコラムは休載も考えました。
でも、何も持っていない私がやっと意識的に歩き始めようと思った形がこの空間だから、ここで止まってしまったら、書くことを今やめたら何もなくなってしまうと感じて書くことにしました。
今冷静に考えてみるとむしろこの時間は好きなものだから、休載していた方がメンタルに来ていたと思います。
今月もこれを書いている時間は間違いなく楽しかったです。
どうかこの活動が私と読んでくださる方にとって何かのきっかけになり、
いつか「意味があった」と笑って振り返ることができる、確かな道になりますように。
GALLERY
PROFILE
インフィニティ国際学院 高等部 在校生ライターM
インフィニティ国際学院 2022年4月入学 4期生