森の中に“空中デッキ”誕生!?——中高生がゼロから挑んだ30日大作戦
1か月まるごとPBL!汗と笑いで創った“究極のリラックススペース”密着レポ⚡️
- 目次
■この在校生コラムは【28日】に更新予定です。
彼女が感じた学校での成長や挑戦、そしてユニークな体験をリアルに伝えます。
北海道や奄美大島を学びの舞台にした活動、興味や関心、そして日々の学びをどのように実践しているのか。
チトセ自身の言葉を借りれば、「中等部にも、高等部に負けない学び、成長、そしてドラマがある!」
インフィニティならではの学びのスタイルや、チトセの目線で描く中等部の日常をお楽しみください。
はじめに
こんにちは!インフィニティ国際学院中等部のチトセです。
初めて北海道で過ごす初夏、日中と明け方の気温差に非常に驚いています。
さて、七月頭に高等部がニュージーランドから帰ってきて、中高合同で行う「森プロジェクト」と「エコプロジェクト」」が始まりました。
今回は夏の体験入学前までの約1ヶ月で私たちがやったことと学びの二つの視点で記録を書きます。
ぜひ最後まで読んでください。
森プロ、エコプロとは?
森プロ&エコプロとは中高混合の2チームに分かれて行うプロジェクトです。
中高等部がそれぞれ半々に分かれ、私は森プロジェクトに入りました。
期間は約1ヶ月で、その中で「PBL(課題解決型)」のプロジェクトを行います。
1ヶ月間の授業をまるっと注ぎ込むプロジェクトは中等部ではなかなか行うことがなく貴重な体験です。
森プロジェクト
「森プロジェクト」は今年で三年目。
「インフィニティの森」として町有林の一部を借り、そのエリアでものづくりを行います。
#03のコラムで紹介したあの森です。笑
一昨年建てたログハウス、昨年建てた東屋のあたりを基点にスペースを作ります。
エコプロジェクト
「エコプロジェクト」は今年始動のプロジェクトです。
インフィニティの新キャンパスの目指すところである「エコキャンパス」を実現すべく、プロジェクトとしてエコの実践を行います。
またこの期間の前に高等部はニュージーランドでエコビレッジに行き、エコについて学んできているので、その知識を実践できるいい機会でもあります。
制作準備
はじめの一週間で行ったのはプロジェクト実行のための準備!
オリエンテーションから買い出しまで、森チームエコチームで動くことにもまだまだ慣れない期間の中で、丸7日間、毎日違う動きを全員でこなしました。
オリエンテーション
オリエンテーションでは目的共有、高等部からエコについての情報共有、チームビルディングを行い、全体としてプロジェクトへの意識を高めました。
チームビルディングではチーム内でこのプロジェクトを行う目的について話し合い、森チームでは森を作る「人と人が繋がる場所を作ること」を目的とし、くつろげたり話ができる環境を作ることにしました。
手順計画
次に、目的に沿った実際の作業内容の決定。
私たちの目的である「人が繋がれる」場所を実現するため何が必要か考え、今ある大きなものがログハウスと東屋ということも踏まえて考えます。
「人が繋がる=交流を測れる場所を作ろう」という結論に至り、私たちが作ることにしたのがデッキから作る「究極のリラックススペース」です。
具体的には木に接続して本体を宙に浮かせる空中デッキ、ウッドデッキ、椅子で一つの確立したスペースを作り、そこに人を誘導できる道と看板を作ることにしました。
それと同時に担当を振り分けて、具体的にどんな大きさの何を作るのか決めます。
どんな構造で、どんな大きさで、どんな木材あるいは他の資材が必要なのか詳細を考えます。
ものの計画のあとは時間の計画もしました。
特にスケジュールを立てる時には、インターネットで調べてもわからないため、昨年いたメンバーの感覚を頼りながら、各制作物で試行錯誤しました。
製材
さて、各制作物に必要な木材を集計したら、木材の調達を行います。
使うのは、昨年切って一年間乾燥させた木を製材したもの。
キャンプ場にある製材機をお借りして製材を行います。
必要な丸太を森から製材機のところに運ぶため、トラックへの積み込みと下ろしをしなければなりません。
在校生一同(主に男子)協力して作業をしました。
この作業では重たい丸太を数人で運ぶため、掛け声や協力体制が非常に重要になります。
周りを見ながら、仲間を見ながら慎重に一つ一つを動かす必要があるため、無意識のうちに体力も気力も消耗された時間でした。
制作前にけが人がでる、なんてことにはならなかったのでよかったです。笑
買い出し
木材調達後、次は木材以外の物資を集めます。
半日かけて買い物メモを用意し、ホームセンターに買い出しに行きました。
買い出しも授業内で行い制限時間が課せられるため、役割分担をして爆速で買い物を済ませなければいけません。
そのため事前の情報共有が大切!
自分が作るものに必要なものの情報を正確に全員に共有しないと、間違ったものや量を購入してしまう可能性が大きいのです。
時間がない上にお店が大きすぎて、みんな店員さんにたくさん助けてもらいました。
ついに制作へ
ものが揃ったところで本格的に制作がスタートします。
製材した木を切って、防腐塗料を塗って、などなど様々な工程をこなします。
初めは作業にかかる時間の感覚がわからなかったり、そもそも作業に不慣れで全体的にぎこちない動きが多かったのですが、時間が経つにつれ、だんだんと全員が自分の今やるべきことにしっかり向かっていくことができるようになりました。
特にスケジュールに関しては、作業しながら時間の見通しができることも多かったため、全体的に途中で修正を加えながらという形となり、どんどん改善されたと思います。
作るものが多いためスケジュールが混乱しますが、毎日「今日やること」と「進行具合」を共有し、全員が全体の進み具合を把握できるようにしていたことで、手伝いがどんどん回って、全体として大きな遅れをとることなくスムーズに完成まで作ることができたと思います。
結果としては、全て期間内に完成できました!
中間プレゼン
七月半ばにあった中間発表では、ここまで私たちが何をしていたのかの報告をし、改めて自分たちがどこに向かっていくのか確認する時間になりました。
あまりに作業に集中していたため、みんな直前までプレゼンに意識が向いていなかったのは大きな反省点だと思います。
森プロで感じたこと
今回の森プロジェクトは例年と違い、森プロというチームの中にいくつもチームが存在していました。
それは各自のやりたいことに集中することができるという利点でありながら、お互いにカバーし合えなかったり、チームとしての一体感ができにくかったりという不利な点もあります。
各自チームを組んでものを作るのは、個人の「やりたい」という思いが原動力になるため、それぞれサボることなく作業をこなせることにつながります。
ものづくりを自分事に落とし込んで、自分から動いていく経験は「自分から学びを掴み取ることに直結する」のです。
逆に、チームで動くことを強く持つ上で必要になるのが、最初のチームビルディングで決めた「目的の強固さ」です。
目的をしっかり言語化し、チーム内での共通認識にすることで、いざ手段が離れていてもチームとして動くことができます。
ちなみにそれが今回できたか、というと私はあまりできなかったと思っています。
目的も目標もぶれていて、チームとしてのまとまっている感じもなかったです。
それを一度はっきりさせるために、中間発表では目的の確認と私たちのビジョンをはっきりと話しました。
また、制作物が完成したことによって自分たちの目的が達成できたのか?という視点から目的が再確認できるんじゃないかなと思います。
今回の行動がチーム内での目的をはっきりさせる、強固にすることに本当に効果があったのかは自信はありません。
しかし、これから最終発表に向けて、何か変化が見えるかをしっかり観察し、学びとして吸収できたらいいなと思います。
まとめ
いろいろな経験をしたこの期間でしたが、私が総じて感じたのは、「結局周りを見ることがめちゃくちゃ大切」ということです。
もちろん、森での安全を確保するための意味も含まれます。
例えば、制作の期間はとにかく全体が効率的に回ることが必要です。
時間の空いた人が他の人を手伝ったり、工具を他の人が使っている間に他のことをしたり、全員が周りを見て工夫しながら行動しなければいけません。
個人で作業するとしても、このプロジェクトでは完全に個人にはなれません。
製材にしても発表にしても、結局チームで動くことになる。
だからこそ、チームメンバーやスタイルに合ったチーム作りをしていく必要があるのです。
今回のプロジェクトでは「結局チームじゃん」と気づくのに時間がかかり、ゴタゴタしてしまった部分が大きかったので、次の機会からはこの考えを前提として、最初から意識できるようにしたいなと思いました。
次回へ
最後まで読んでくださりありがとうございます!
森プロジェクト、エコプロジェクトで一学期は終了となります。
一学期の集大成ということで、ラストでもインフィニティ生の発揮するエネルギーに期待です。
ではまた次回もお楽しみに!
📸 最近の写真たち
続きはギャラリーで📸✨
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PROFILE
インフィニティ国際学院 中等部 チトセ
インフィニティ国際学院中等部 | 2024年9月入学
“ 楽しいことも苦しいことも思考に繋げば面白い。”
インフィニティ国際学院 在校生⚡️
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