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2025.02.28

在校生コラム

【 𝘕𝘌𝘞𝘚 】1コマ / INFINITY#03 「雪山で生きるには」(2025.2月号)

#マイプロジェクト#中等部#在校生

2月号は実際に雪に体当たりで挑んだ雪山野営についてお届けします!

目次
コラムの正式名称について
始めに
北海道の”ガチ自然”
野営、開始!
頑張りと比例する経験値
一泊二日で得たもの
次回へ
💌感想やリクエストはこちら(学院より)
📸中等部写真展|生徒撮影

■この在校生コラムは【28日】に更新予定です。

 

インフィニティ国際学院中等部生、チトセがお届けする在校生コラム!!
彼女が感じた学校での成長や挑戦、そしてユニークな体験をリアルに伝えます。
北海道や奄美大島を学びの舞台にした活動、興味や関心、そして日々の学びをどのように実践しているのか。
チトセ自身の言葉を借りれば、「中等部にも、高等部に負けない学び、成長、そしてドラマがある!」
インフィニティならではの学びのスタイルや、チトセの目線で描く中等部の日常をお楽しみください。

コラムの正式名称について

前回しれっと出していましたが、このコラムの正式名称を公開しました!

正式名称は、【 𝘕𝘌𝘞𝘚 】1コマ / INFINITYです。
「ニュース インフィニティ分のひとこま」と読みます。

とてもわかりにくいですが、インフィニティ(無限)分の1という分数です。
ヘッダーの左側のデザインも実は分数になっているので、ぜひもう一度見て確認してみてください。笑
この名前には、私の体験や思いのうちの一つずつを丁寧に伝えたいという思いと、それら一つひとつは無限の中のたった一部であり、コラムでは味わいきれない中等部の姿がもっともっとあるんだぞ!という二つの思いがあります。(後者の方が強いです。笑)

自分が何を得て、何を考えるのかなど、それぞれの中に無限の世界が広がっています。
私、あるいは中等部生のその一部をこのコラムを通してリアルにお伝えできるように頑張ります!

始めに

改めてこんにちは!インフィニティ国際学院中等部二年のセトです。
雪も深まる北海道の二月、ほとんど毎日雪を眺めていますが…今回は実際に雪に体当たりで挑んだ雪山野営についてです。
しっかりと雪を満喫したと共に、チャレンジをたくさんしました。
極寒の中のアツい体験を在校生目線で書いています。
ぜひ最後まで読んでください。

北海道の”ガチ自然”

二月初め、私たちは雪山野営に行きました。
“切らない木こり”の清水省吾さん (instagram:@syo.satoyama.s)のサポートを受けながら、雪の積もった森の中で一泊するというプロジェクトです。
たった一日の中で学びや楽しい体験が詰まりすぎていたので皆さんに伝えさせてください!

事前に靴下と手袋をそれぞれ3セットあるといいよとチューターに伝えられ、「手袋3セット!?」と一騒ぎした在校生。
ハラハラドキドキしながら向かった野営のフィールドは、インフィニティの森!
この森は学院が上川町からお借りしていて、夏には在校生のプロジェクト学習でモノづくりを学ぶフィールドです。
夏に在校生が作った東屋は三分の一ほど、机などは完全に雪に埋まっていて、夏と全く違う景色は面白いとともに衝撃的でした。
これが北海道の雪の量だな…!!と実感しました。

夏のモノづくりプロジェクトの様子

森で身につける力とは?

このプロジェクト全体の目的は、
「たくましい人になる」「自然を大切にする人になる」ことの二つです。
私はこの二つのキーワードを見て、技術・物理的な目標心・価値観につながる目標だなと感じました。

実際の森や寒さなどの体験から生きるための技術を学び、どこに行っても冷静に行動できるための技術的、物理的なたくましくなるという目標。
それと同時に、建物の中にいるとわからない自然の姿を知り、自然について思考する、ある種の対話をすることで自分の中で自然を大切にしようと思える心や価値観につながる目標なのではないかと思います。

ところで、「自然を大切にする」というと、人間が大切にする側・自然がされる側という上下関係のようなものに思えませんか?
しかし人間は自然をコントロールすることはできないし、人間だって地球の自然のひとつと考えると、人間と自然の関係性は対等にあります。
人間が自然にしたことは同じように人間に返ってくるのではないでしょうか。

そう考えると、自然を大切にする人を目指すのは自然に大切にされる存在になるということと考えられます。
自然を大切にし、自然に大切にされる。
私はこんな人間になれたら良いなと思います。
身を守る技術など自分が森に対して何をするのかはもちろんですが、逆に私は森で何を得ることができるのかを探究したいなと思いました。

火を持つと・・・

森に挨拶を忘れずに

さて、山を少し登って荷物を置いて、まず最初にすることは軽い探検です!
動物の痕跡や、倒れそうで危ない木、薪にできそうな木などを歩き回って探します。
もし、大きなくまの痕跡があるなど危険なところがあれば下山する可能性もあります。
特に野営初心者の私たちには、はじめに周囲の安全を確認することがとても大切です。

探検中、見えないところに行くときは大きな声を出すといいと教わりました。もしその先に動物がいたら、急に人が来て驚いてしまうからです。
「入るよー!」と森に声をかけながら歩いて存在をアピールすることが身を守ることにつながるのは、私にとって少し意外でした。
私は他のところから来た、森にお邪魔するのだからという感覚があったり、動物がいたら見つからないように”こっそり”過ごすものだと思っていました。

しかし森は、動物のすみかであるとともに人間の居場所でもあるということに気付き、いつもと違う場所にいるからといって、常に受け身な姿勢ではダメなんだ!と思いました。
そう考えると、無駄な緊張感が和らぎます。
緊張感がなくなることで、よりしっかり周りを見ることができました。
それに、なんだか森や動物とコミュニケーションを取っているような感じがして楽しいです。

野営、開始!

森と会話したあとは、いよいよ本格的に作業開始!
ここから日没までにする作業はとても単純です。
薪を用意することとテントを立てること、そしてご飯の準備です。

私は、特に何をするのかも考えず、とりあえず行ったので、「ああ、それだけか」と感じました。
けれど、同時に森で行う作業は生きるためのものなんだとハッとしました。

生きるために必要なものを自力で用意するために、自分の持っている時間のほとんどを費やさなければなりません。。
便利なものがたくさんあり、安全や安心に守られている社会で生きているとその感覚が私には今までなかったのです。
自分の好きなことや楽しいことをできる時間、暇な時間へのありがたみをとても感じました。

今の私たちに必要なのは、焚き火とテントとご飯!以上!という気で集中して臨みます。

【MISSION】暖をとれる場を確保せよ!

まず私たちは、焚き火をするための薪を集めに行きました。
倒れそうな木や小さめの木を切り倒して、1メートルくらいに切り分けます。
私もワクワクしながらノコギリで木を切りました。

トド松を切る

実際に何回か木を切ると乾燥している木と水分の多い木、まっすぐ立っている木と、曲がっている木などで切りやすさが違うのを感じられて面白かったです。
今回私たちが作ったのは、木を並行に並べて端から燃やしていくスタイルの焚き火です。
並行に木を並べることで少しずつ木を燃やすことができるので長持ちするそうです。
焚き火を長持ちさせるのはズバリ、生きるため!笑

今回は、1日目の昼から翌日の朝ごろまで、ほとんど丸一日火を保たせることができるくらいの木を用意しました。
とは言っても一時間でどれくらいの木を使うのかなどの感覚が全くない私には「ほう、これで足りるのか。」という感じでした。
寒い上に雪が積もっている森の中、暖かい火のあるところはみんなの集う場になりますし、火があるだけで気分が上がったり元気になるような気もしてきます。
私の感じた通り火の効果は大きく、清水さん曰くどんな野営経験者でも火がないと野営をするのは難しくなるそうです。
すでに足が凍りそう!と言いながら必死に木を集めました。

いざ、火をつけよう!となると、清水さんがメタルマッチで簡単に火をつける見本を見せてくれました。
早業すぎてよくわからなかったのですが、なんかすごそうだ!となんとなく感じました。
やはりその感覚はあたり…みんなで火をつけてみな、と清水さんが渡してくれたメタルマッチを擦ってみても何も起こりません。
清水さんにマッチの持ち方や手の角度などアドバイスをもらいながら何度か練習してみるとなんとか火花が出るようにはなりましたが、問題は火花を木に飛ばして、着火させないといけないということです。
数回自分で試すも、火花の飛ぶ向きが予想できずできそうな雰囲気全くなし。笑
ささっと簡単に火をつけていた清水さんの技のすごさを感じました。

結局メタルマッチ経験者を筆頭に数分火花を散らした末、なんとか生徒だけで火をつけることができました。

火がついた!!

そのとき私はなんとも言えない達成感と安心感に包まれました。
みんなでついたー!!と全力で喜んで、消えないように工夫しながら全員で力を合わせて火を安定させました。
そのときのチームワークや、みんなのやる気と充実感に満ちた顔は忘れられません。

【MISSION】 安全+快適な寝床を確保せよ!

さて、薪集めがひと段落ついたところでテント設営開始です。
テント本体を立てるのは簡単…ですが、問題はどこに立てるかです。

倒れてくる木はないか?火に近すぎず遠すぎないか?周りに気を配りながら場所を決めます。
特に、倒れてきそうな木には要注意で、遠くから倒れてきても当たらないように木の高さの分の距離を取らないといけないです。
遠くの木まで目を配りながら場所を決めたあとは、スコップで雪を掘ります!

清水さんが教えてくれたテントを立てる場所の雪の配置は二種類。
“テントの周りを掘ってテントの周りに溝を作る”か、“逆にテントの下を掘って周りに柵のようになる雪山を作る”かです。
二種類の共通点は二つあり、一つは理論的にはどちらも防寒できること、もう一つはどちらにせよ地面になる部分は固めないといけないということです!笑
テントのサイズを確認してからスコップと自身の足で雪を固める大体の範囲を決め、雪が崩れないくらいに固めます。

土台ができたらあとはなんとかテント本体を組み立てて寝床の完成です。

協力してテントを立てる

【MISSION】雪山鍋パーティー

お昼ご飯を食べたあとは、夜ご飯の用意を開始!
雪山で私たちが作った夜ご飯は…鍋です!
想像するだけであったかくて最高です。笑

夜ご飯の準備をするにしては早い気もしますが、暗くなると料理するのが難しいので早めに準備をします。
日没(四時から五時ごろ)までに、あとは食べるだけ!という状態にすることを目指します。
包丁などの調理器具を持っていなかったので、夏に作った雪に埋まったテーブルを発掘して、まな板になる木の板を準備して…と工夫をしながら料理の準備をします。

ナイフでニンジンを切る

具材を全て鍋に入れて焚き火の上で温めます。
鍋がドーンと乗っている焚き火という光景がキャンプ感万歳すぎてワクワクです!

午後五時ごろ、味付けに味噌を入れて最終調整をして完成!
味付けはシンプルですが、やはり自分で作るとおいしさが違います。
まして普段と違う森の中で、試行錯誤して作った鍋ですから、努力が染み込んでおいしさが何倍にもなっています。
心も体もポカポカになった夜ご飯でした。これぞ鍋パワーです!笑

頑張りと比例する経験値

夜ご飯を食べたあとはもう暗くてできることがないので寝るだけです。
野営はここからが本番…!!と、いうところですが私が体調不良のため夜だけ帰ってしまったので、在校生たちの冬の寒さとの戦いは実際に見れていません。ですが、みんなそれぞれの苦労をしたようです。

二日目の朝、私がまた森に戻ると疲れ切った表情の在校生たち。
全員が全員同じような表情を浮かべていたので少し面白くもありました…。笑
野営日の夜は清水さんも1人だったら下山していたと言うくらい吹雪いていて、テントの中にいても寒すぎたそうです。
獣より風が怖い夜、これも自然の力を知る良い機会になりました。

普段なら絶対受けることのないような風や寒さを実際に体験するのはその分疲れます。
けれどその頑張りが大きければ大きいほど、新たに知ることや感じることが大きくなるんだと思います。

でもこの日も、北海道経験者の大人たちによると、気温的には例年より全然暖かいらしいです。こんなに寒いのに!?と思いますが、やはり北海道。私の知らない寒さがまだまだあるようです。

全然寝れなかった…とため息を溢したり力の抜けた顔をしていた在校生たちですが、聞いたところによると寝ようと試みる前は歌ったり踊ったりして楽しんだようです。

一泊二日で得たもの

最後にみんなで焚き火を囲んで振り返りをしたときには、みんなから「楽しかった」という声が出ました。

普段の生活と違って段違いに寒い中で1日を過ごしたり、1日ひたすら木を切ったり、森でしかできないことをたくさんしました。
焚き火をつけた時の達成感や世界一美味しい鍋の味、そして清水さんのスキル!どれも現場にいて、参加していたから味わえる特別な体験です。

疲れたけど、なんだかんだ楽しいことがいっぱいあった二日間でした。
またみんなで協力して、生きるために必死に頑張った二日間は、私たちのチームワークをより成長させてくれました。

今後もこのチームワークを忘れず、様々なプロジェクトをみんなで楽しめるといいな!と思います。

振り返り風景

それとともに、普段の生活のありがたみを痛いほど感じた日でした。
暖房を使える、建物がある、キッチンがある…上げればキリがないくらい、たくさんのものに私たちは支えられて生きていると改めて知り、感謝を感じます。

「この便利な生きる場所を作ってきた人間の力ってすごいな」と感心すると共に、「その力に生きさせてもらうだけの人間になりたくないな」と思いました。

これだけ便利なシステムをご先祖様が作ってくれたのなら、私たちの役目はそれをもっと自然に大切にされるものに進化させることです。
自然を大切にし、自然に大切にされる人間に、社会に、人類になることを目指し、歩んでいかなければなりません。

その第一歩として自然の素晴らしさと恐ろしさなどを一気に感じることができた雪山野営は素晴らしいものだったと思います。
一日中指導やアドバイスをたくさんしてくれた清水さん、本当にありがとうございました!

次回へ

最後まで読んでくださりありがとうございます。

キャンプとはまた違った野営というものを北海道でして、とても良い経験をすることができました。
野営の知識は野営から学べ!という感じでそこでしか得られない学びや気付きがあります。
『実際にやったんだ』と自らが感じられる経験値は私たちをたくさん成長させてくれます。
これからも体験の機会を大切にしてもっともっと様々な学びを得ることができたらいいなと思います!

感想・質問・リクエスト、常に待ってますので、ぜひお願いします!!

💌感想やリクエストはこちら(学院より)

本コラムへの感想、題材リクエストなどはインフィニティ国際学院のInstagramのDMか公式LINEにぜひお送りください😊

◎お預かりしたコメントは匿名で生徒に伝えさせていただきます。

📸中等部写真展|生徒撮影

載せきれなかった中等部の姿や、層雲峡を感じることができる写真を載せます。
ちなみに、この写真は全て在校生のいっしんくんが撮ってくれました!

※クリックすると大きな写真が見れます。

雪山を滑る

層雲峡にて

雪で遊ぼう!!!

森の木を加工中の中等部

PROFILE

インフィニティ国際学院 中等部 セト

インフィニティ国際学院中等部 | 2024年9月入学

“ 楽しいことも苦しいことも思考に繋げば面白い。”
インフィニティ国際学院 在校生⚡️

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