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TOPページ > コラム > ライターMの在校生ストーリー #08 「私にとってのビジョン」(2024.3月号)
2024.03.28

在校生コラム

ライターMの在校生ストーリー #08

#在校生#高等部

私にとってのビジョン / 石垣・西表研修

目次
始めに
石垣・西表研修
ビジョンの狭間
100個の夢とマンダラチャート
見つけたキーワード的ビジョン
石垣・西表研修を振り返って
終わりに

■この在校生コラムは【毎月28日】に更新予定です。

この連載では「等身大」「もがきながら成長している生徒の軌跡が見えること」という彼女の決めた大切な想いを軸に、スタッフや職員は修正を加えず、ありのままの彼女の生の言葉を掲載していきます。

一般的なレールに沿った公教育の学びではなく、日本と世界を舞台に、常に自分自身と向き合いながらあえて大きな挑戦を繰り返している彼ら。

楽しいだけはない、人生と社会の「答えのない問い」に向き合う学生生活。
そんな在校生の一人から毎月リアルタイムで届く想い、成長の軌跡をぜひ毎月ご覧ください。

始めに

始めに
こんにちは!在校生ライターのMです!

今回は石垣・西表研修についてです!
この研修は別名「ビジョン研修」とも呼ばれ、自分のやりたいことは何か、願うほどしたいことはどのようなことかを考えていく研修です。

とてもインフィニティ国際学院らしいこの研修が、どんなものだったのか、みなさんにお伝え出来ればと思います。

石垣・西表研修

ビジョン研修のテーマは「今の自分と向き合い、自分のビジョンを定めること」です。

普段の生活からかけ離れた電気のないキャンプ場での生活を通して、本来の自分を知り、自分の軸を探求し、どんな自分でいたいか、今後の進路を探求していきます。

また、仲間と一緒に自然に溢れた場所での共同生活を通して、チームとしての自分のあり方や生きる力を身につけます。

 

今回の研修では、インフィニティ国際学院が定める8つのコアスキルのうち、ビジョン構築力、共創変容力、突破力の向上を目指しました。
 
※8つのコアスキルとは。
インフィニティ国際学院が掲げる教育理念「10年後の世界を変える人材を育む」ために必要なスキル。
ビジョン構築力、共創・変容力、語学力、コミュニケーション力、情報判断力、創造的思考力、突破力、セルフマネジメント力を指す。
 

8つのコアスキル

ビジョンの狭間

私は石垣島に着いた日にこんなことを書き残していました。
 

「何度も泣きそうになる。
ヨーロッパでの経験が私を満たし続けている一方で、この先一週間を想像すると辛くなっている自分が見える。

研修への期待やハードルが凄く上がってしまった。
だから何度も消化できない感情に襲われて居ても立ってもいられなくなる。」

 
ヨーロッパ研修は、自分なりにチャレンジもでき、慣れ切った「日常の旅」ではなくて、私が求めていた「非日常の旅」の中で幸せな時間を過ごせました。ワクワクした特別な研修でした。

その次の研修だったので、ハードルや期待値がこれまでで一番高い状態にありました。

また、「ビジョン研修」と言われているから将来のことを考えないといけないのは分っていたけど、2年間の旅の終わりだと考えるとこの環境で得た経験ばかりが浮かび感傷的になることから離れられませんでした。

 

そもそも「ビジョン」とは

展望・理想像・未来像・視覚や視力・夢

という意味を持つ言葉です。

つまり今見えているものや感じていることもビジョンだし、夢や目標もビジョンです。

私は心の中にある「感情」というビジョンと、見るべき「将来」というビジョンとの狭間で身動きが取れなくなっていきました。

100個の夢とマンダラチャート

そんな中、石垣島ではワークとして「やりたいことや夢を100個書き出すこと」「マンダラチャート」の作成を行いました。

やりたいことや夢を100個書き出すワークは、自分のビジョンを考える時の参考にするために行いました。あらゆる制限を取り除いて想像するように言われました。

 

マンダラチャートの作成は、ビジョンの実現を考える上で何が必要かを明確にするために行いました。
マンダラチャートとは、ビジネスにおける思考法や、人生を豊かにするための発想法として開発されたフレームワークです。

マンダラチャートの参考図

メジャーリーガーの大谷翔平選手が、高校1年生の時に当時の監督の指導で使っていた「ドラ1・8球団」目標達成のためのマンダラチャート。

 
これらのワークをした2日間、自分のやりたいことやビジョンについて考え続けましたが、マンダラチャートでいう真ん中の部分が自分でも分かりませんでした。

「幸せな人生」や「満たされた人生」といった言葉を入れてみることもしましたが、どれもしっくり来なくて納得のいかない時間が続きました。

 

それに、ビジョンについて考えるべきなのだろうけど、今あるものを失いたくなくてそれについてしか考えられない状態でもありました。

少しでも将来について考えようとすると、想像した先の私の周りに彼らがいなくて、この2年間はそんなことなかったからどうしたらいいか分かりませんでした。

また、どんなビジョンを描きたいか、描いているかよりビジョンという概念をどう捉えるかも定まらず、前に進まない思考が繰り返されました。

まるで深い霧の中にいるようでした。

見つけたキーワード的ビジョン

それでもどんな風に在りたいか、どのような人生にしたいかを問い続けました。
しかし、何度問い続けても自分のビジョンは何なのか、どんな風に生きたいのかが見えませんでした。

そこで一度、「ビジョン」の定義に立ち返って考えることにしました。

 

展望・理想像・未来像・視覚や視力・夢

 

広義には、想像や心情も含めた見えるもの全てと捉えることができて、狭義には将来への目標と捉えることができる。

これを書いている私に見えているパソコンや水が入ったコップも私が思い描く将来像も、私が見えているものは全て私にとってのビジョンと言えます。

では、今も未来もどちらも見つめてビジョンという存在を考え、捉えるべきだと思いました。

 

そこで、今の自分が大切にしているものだったり重要視しているものについて考えました。
好きなアーティスト、文章という存在、メイクやファッションに関する価値観、人間関係…。

これらを踏まえた上で、それらの共通点は何なのか、それらのどこに一番価値があるから大切にしているのかを考えました。

それを考えているときにふと、この環境のことが浮かびました。

 

では、それがなぜふと浮かんできたかを考えると、楽しい瞬間や救われた瞬間があって、それも価値を感じ大切にしているからだと気付きました。

そういった多くの「感動」に触れてきたから、今自分が離れたくないと思える環境にいるのだと理解しました。

 

だから私はより多く「感動」を経験したい。
「感動する人生」を生きたい。

 

これまでも「感動が私の生きる原動力」と思ったことはあったけど、これを感じ始めた時の私の感覚は間違っていなくて、その頃から今までずっと感動する度に「この感情になれるなら生きていていいな」と思うし、「この感情を何度も抱くために生きたいな」と思えます。

 

どれもしっくりこなかった私の人生のキーワードかつビジョンはこれだったのだと思います。

これは、具体的なものではないけど、ここ1、2年求め続けていたものは具体的なやりたいことじゃなくてこういった人生の方向性やキーワードだったのではないかと思えるほどでした。

石垣・西表研修を振り返って

前述でも触れている通り、私にとって、石垣・西表研修の終わりは2年間を締めくくる研修で、3年次は個人プロジェクトへと進むインフィニティでは、みんなとの研修の最後を意味していました。

それは、実質的な別れとも捉えられるし、分岐点とも考えられると思っています。
これ以上の濃度をもって関われる時間はきっともうないだろうと感じたので、綺麗な形で終わらせたかったし、後悔したくありませんでした。

 

今しか無いこの時間を生産性とか考えずに綺麗なまま思い出として取っておきたかったです。
これを逃してしまったらきっと心残りが出来てしまうと思いました。
石垣島にいる間、2年間を何度も振り返りました。

 

振り返った先は、もちろん全部が全部綺麗なものではありませんでした。
その日々は海のようなものでした。

激しく荒れているときもあれば穏やかなときもある。
地図上・理論上の最短ルートはあるかもしれないけど、作られた道はないからどこを通ってもいい。
そして状況によってそのルートは変化し続ける。

きっとインフィニティでの生活も人生も、海に似ていると思います。
 

穏やかで美しい海も、後ずさってしまうほどの荒波も経験できたことを嬉しく思います。
そして、荒波を経験したのにも関わらず、2年間の旅が終わったことに対してこんなにも悲しさと寂しさを抱けることは素敵なものに出会えた証拠であるはずです。

それほどたくさんのものを貰えたし、何度も救われてきたし、そういう環境に出会えて良かったです。

ビジョンの狭間にいて動けなかった私は、得ていたものを認識し、得たいものに気付くことが出来ました。

石垣島で見た海

終わりに

最後までお読みいただきありがとうございました。

実は、石垣・西表研修が終わってから夢をよく見るようになりました。
彼らが出てくる夢です。

夢の中の私はこれまで旅したことのない場所をみんなと旅しています。
空港や宿泊先など、何気ないような日常が切り取られているし、想像されています。
インフィニティ国際学院での旅ゆえのハプニングや壁はあれど、また彼らと共に旅が出来ていることを嬉しく思っている自分が夢の中にいます。

 

今はただ、それほど大きな感情を抱けるくらいの経験をくれたこの場所と彼らに感謝の思いでいっぱいです。
そして、この自分の内側にある満たされた感情を静かに見つめながら大切にしたいです。

どうかこの活動が私と読んでくださる方にとって何かのきっかけになり、
いつか「意味があった」と笑って振り返ることができる、確かな道になりますように。

PROFILE

インフィニティ国際学院 高等部 在校生ライターM

インフィニティ国際学院 2022年4月入学 4期生