このコラムではインフィニティ国際学院や教育にまつわるさまざまな情報を、より詳しく掘り下げながらお届けします。
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このコラムでは、インフィニティ国際学院や教育にまつわるさまざまな情報を、より詳しく掘り下げながらお届けします。
前回は「オルタナティブスクールって何だろう?」という疑問を出発点に、オルタナティブスクールの特徴について述べました。非常に多様な教育の形があるオルタナティブスクールで「子どもの自分らしさ」を伸ばすためには、「どのオルタナティブスクールを選ぶか」が重要です。
そこで今回のコラムでは、「インフィニティ国際学院にはどんな生徒がいるの?」をテーマに、本学院で「自分らしさ」を伸ばしながら生きる力を育んでいる本学院の生徒たちについてお話していきます。
「インフィニティ国際学院の教育にとても興味があるけれど、私(orうちの子)に合うかしら?」
と迷っていらっしゃる読者のみなさんは、ぜひともご一読ください!
1. 本学院の学びの形
「インフィニティ国際学院でのびのびと学べるのはどのような生徒か?」について考えるために、まずは本学院の学びのコンセプトについて確認してみましょう。
インフィニティ国際学院は、「世界の現場を舞台にして、生きる力を身につける」ことを大切にしています。
そのため、さまざまなカリキュラムや教科学習を通して「経験や知識をインプット」するだけでなく、インプットした学びを活かして「社会の課題を解決するための形としてアウトプット」する機会が多くあります。
本学院の授業はこうしたインプットとアウトプットを繰り返しながら、生徒が各々さまざまな問題意識を持ったり自分に不足している力に気付いたりし、自ら課題を解決していくことで自分らしく生きる力を育むことを目指しています。
例えば本学院のカリキュラムには「マイプロジェクト」や「オーダーメイドカリキュラム」と呼ばれるものがあります。
※「マイプロジェクト」とは・・・?
自分の将来の夢・興味関心などからテーマを決め、一人ひとりが進める個人プロジェクト。
「もっと知りたい」「挑戦したい」と思う気持ちを育て、自己理解と経験に繋げていく中高共通して実施するプロジェクトです。
※「オーダーメイドカリキュラム」とは・・・?
主に高等部3年生に適応されるカリキュラム。
高等部の2年間で培った経験から、自分自身について探究する卒業課題を決め、自由にデザインをしていきます。
過去には、「ビジネススキルと英語力を伸ばすため、海外インターン」「将来起業家になる夢に近づくため、ビジネスコンテストに参加」などがあります。
インフィニティ国際学院の中等部・高等部には、公立校・私立校・国立の中高一貫校・インターナショナルスクールなど、様々な学校から生徒が進学してきます。今まで通っていた学校はバラバラではありますが、本学院の生徒たちには「夢の抱き方」や「伸びる学び方」などに共通点が見えます。
そこで今回のコラムでは、本学院の在校生や卒業生が今まで取り組んだ「マイプロジェクト」や「オーダーメイドカリキュラム」を中心に取り上げながら、インフィニティ国際学院の生徒をタイプ別に紹介します!
2.タイプ別!本学院の生徒紹介
「起業したいけれど、何をしたいかはまだ分からない」~生徒Aの場合~
生徒Aは「将来、起業したい!」という強い思いをもって本学院に入学してきました。しかし、起業に対する熱意はあったものの、「自分が何をしたいのか、何ができるのか」についてはまだ不透明でした。
そこで彼は、インフィニティ国際学院のカリキュラムを通して色々な「旅」をしながら、将来起業するためのアイディアを考えたり、旅先で気付いた課題を解決するためのアイディアを地元企業に提出したりして学びを深めていきました。
そうした中で生徒Aは、「規格外野菜はお店に買ってもらえない。収入を得るためにはそうした野菜を廃棄するしかない農家さんがたくさんいる」という現状を知りました。加えて、「障害者の方々の働ける場所が不足している」という社会問題にも直面しました。生徒Aはこの「規格外野菜の廃棄」と「障害者の就職困難」という課題を解決することはできないかと考えるようになりました。
その結果生徒Aは、「廃棄される規格外野菜を使って、自身の好物であるお父さんのスープを作る」という解決方法にたどり着きました。生徒Aが作るスープは仲間たちにも大好評でした。また、旅先で参加したいくつかのイベントでそのスープを販売したところ、毎回黒字の利益を出すことができました。
生徒Aはそうした経験を基に「お父さんとの思い出のスープで社会貢献できるビジネス」の形を考えました。そして高等部3年生の時に、中小企業庁主催の「Japan Challenge Gate 2022~全国ビジネスプランコンテスト~」に挑戦しました。
その結果、121件のビジネス案の中からファイナリストの8名に選出されるという結果を出しました。
生徒Aは、「アイディアはいっぱい浮かぶけれど、形に出来る自信がないから勇気が出せない」というタイプの生徒でした。そこで本学院では彼の「多様なアイディアを形にするための支援」に力を入れました。学院長やサポーターの皆様から「アイディアをビジネスの形にする方法」を教えてもらったり、彼が作り上げたビジネスの形を試す場を用意したりして、彼が自分に自信がもてるように応援しました。
生徒Aのような「旅先での経験やインプット学習の内容を、自身の目的と結び付けて考えられるアイディアマン」は、本学院の学習環境との相性が非常に良いと感じています。
グローバルな生き方がしたい!だけど、どんな選択肢があるのかが分からない」~生徒Bの場合~
生徒Bは「英語が好き!日本が好き!将来は、大好きな日本のことを世界に伝えていける生き方がしたい!」という熱意をもって入学してきました。
彼はインフィニティ高等部に入学当初、外務省に入ることを目指していました。入学前に在籍していた私立中学校の進路相談の際に担任の先生から「海外で働くなら外務省に入るのがいいね」とアドバイスをもらっていたからです。
しかし本学院に入学後、旅をしながら様々な人と出会い、グローバルな働き方をしている多種多様な人々の存在を知ったことで、彼は「外務省に入る事だけが、グローバルな生き方ではないんだ」ということを知りました。
また、本学院のカリキュラムの中で色々な業種の仕事を体験していく中で、「ビジネスの楽しさ」に目覚めていきました。そうして彼は、「ビジネスを通じてグローバルな舞台で日本のことを伝えていく草の根外交をする力」を身に着けることを目指すようになり、高等部3年次のオーダーメイドカリキュラムとして「メキシコに5か月住み、現地の日系企業でビジネスの方法を学ぶ」という学習に取り組みました。
彼は元々英語が好きで得意だったため、英語圏でのカリキュラムを選ぶこともできました。しかし彼は「英語はある程度できるから(高等部2年次でIELTSのスコア6.5)、よりグローバルに生きる力を高めるために非英語圏で別の言語能力を磨きたい」と考え、スペイン語圏であるメキシコを選択したのです。
ちなみに生徒Bから「非英語圏でオ-ダーメイドカリキュラムを行いたい」という思いが出てきた時期は、まだまだコロナ禍の最中でした。そこで本学院ではさまざまな人脈をたどったり、なんとか渡航できる手段を探したりして、彼の成長を応援しつづけました。
このように「自分らしい生き方がしたい」という明確な思いがある生徒に対して、本学院はどんな困難が立ちはだかっていようとも、生徒と手を取り合って願いを達成する準備があります。
そうしてインフィニティ国際学院を巣立った彼は、現在、アメリカ・テキサス州のコミュニティカレッジ(公立の2年制大学)に進学し、世界で生きていく力をますます高めています。
「私って何者?好きなことがあったはずなのに、思い出せない。このまま淡々と大人になっていいのかな」~Cタイプの生徒の場合~
生徒A、生徒Bのケースを読むと「インフィニティ国際学院には『入学前から好きなことややりたいことがはっきりしている子』や『ビジネスに興味のある子』が向いているんだ」と聞こえてしまった方もいらっしゃるかもしれません。
しかし本学院には、前回のコラムでお話した「普通の学校」でも、つつがなく生活できているタイプ(以下、Cタイプ)の生徒もいます。
こうしたCタイプの生徒は、「普通の学校」でもクラスや部活動や生徒会などの中心人物として活躍していることもあります。ですが本当は、テストの点数を上げることが重視される激しい受験勉強や、学校からの期待に答え続ける忙しい毎日に、モチベーションを少しずつすり減らしていきます。
そして、
「私の人生って、このままでいいのかな。やるべきことを淡々とこなすだけで、ほんとうにいいのかな。好きなこともあったはずなのに、自分のほんとうの気持ちなんて、もう分からないよ。楽しそうに生きている大人もたくさんいるのに、どうして私の毎日はこんなにつまらないんだろう。」
と、人生に違和感を感じていることが多いようです。
こうしたCタイプの生徒は、生徒AやBのように「将来、こうありたい!」という人生の志よりは、「色んな経験をしながら自分を見つめなおし、自分の『好き』を見つけたい!」という意欲を持って、本学院に入学してきてくれます。
本学院は、「世界中の現場で体験すること」や「生徒1人1人に合った個別最適化学習」を大切にしています。そのため、「少し無理をして集団に合わせて生きてきた」Cタイプの彼らが、自分で自分を見つめなおし、「ほんとうの自分とは何か?」を探したり気付いたりできるきっかけがたくさんあります。
そうした余白の時間の中で、とあるCタイプの生徒の1人が語ってくれた言葉があります。
「私は今まで、評価基準がある学校の中で、その評価に合わせた勉強をしてきた。学校の先生が、どういった答えを求めているのかもすぐ分かった。だから、学校の成績も悪くなかった。だけど少しずつ、そうした勉強が苦しくなっていった。
そして、インフィニティに入ってすぐ、『誰にも評価されない』プレゼンをした。最初は『誰に向けて、何を目指して』発表すればいいのか分からなくて不安だった。ずっと『この正解は何?』と怖かった。
だけど『ほんとうに何をしてもOK!やりたいことをやってみてOK!』ということが分かってから、『自分の好きを大切にした表現』ができるようになった。
インフィニティのみんなが、ありのままの自分を受け止めてくれるから、自分も他人のありのままを受け入れられるようになってきた。今までは『事を荒立てたくないから自分が我慢すればいいや』って流してきたけれど、今は『自分が我慢せず、だけど他人を否定しない人間関係』が作れるようになってきたと思う。」
このように、世界の現場を飛び回ってありとあらゆる経験をしつづけた生徒たちは、本学院での生活の中の余白の時間を通して、自身の棚卸しをしながら「ほんとうの自分」と向き合ったり、未来について思いを馳せたりするのです。
こうした本学院での学びで「私は、こうありたい」「私は、こう生きたい」という自身の願いや在り方にたどり着くCタイプの生徒たちの進路は様々です。
例えば、「アートが好き!」だということに気付いた生徒は、マイプロジェクトで個展の開催に挑戦しました。そして、自分の「好き」が明確になった彼女は、「自分の意志」で日本の大学を受験することを決め、最難関大学の1つに挙げられる大学へと進学しました。
また、「自分が苦しい時に助けてもらった『お笑い』で、社会の課題を解決していきたい」という志を見つけた生徒は、お笑い芸人デビュー1年目にして全国放送のテレビ出演を果たし、今も着々とお笑いの腕を磨きつづけています。
加えて、「私は人と接する仕事に興味があるんだ」と気付いた生徒は、一流のホテルで働くことを目指し、苦手だった英語を猛勉強し、オーストラリアへの留学を果たしました。
このように本学院には、「今は何がしたいか分からないけれど、だからこそ自分の『好き』を見つけたい!自分らしく生きていけるようになりたい!」という意欲のあるCタイプの生徒もたくさんいます。
3. 本学院で学ぶために大切なこと
前節のように、本学院の生徒について振り返ってみると、インフィニティ国際学院と親和性の高い子どもの特徴が見えてきます。
それは、「目の前にある学習テーマに積極的に好奇心をもち、主体的に問いを立てて考えたり行動したりしながら探究できる人」です。
本学院では、先生がトップダウン的に何かを教えるという「正解ありきの学習」は行いません。あくまでも学院側は、学習環境や大きな学習テーマを整えるだけです。そうした学習フィールドに身を置いた生徒はまず、五感を使って様々な体験をします。そうした体験から「何を学ぶか」は、生徒自身の興味・関心の方向や意欲の強さによって変わってきます。
例えば【A】という体験をした際、それを肯定的に捉えるか否定的に捉えるかは人によって異なります。本学院の学びで大切なのは、「なぜ私は【A】という体験に疑問を持ったのか」などの問いを立てて自身の思考を深めたり、「せっかく【A】という体験をするのだから、ここから自身が成長するためにはどのような学びが得られるだろうか」と考えながら体験・経験を探究していくことです。
もちろん、思考を深めたり、体験・経験を探求していくための方法は、人によってさまざまです。書物や信頼性の高いHPを読み込み知識を付けながら学びを深めることが合っている子もいれば、その体験に携わる色々な人たちにたくさん話を聞いたりさらに別の体験を重ねたりすることで新しい気付きや視点を獲得することが好きな子もいます。アウトプットする際も同様に、経験を基に感じたことや考えたことをPC技術を駆使してプレゼン発表する子もいれば、絵や詩歌などで心情を表現する子もいます。
そうして「自分らしい答え」を自分の手でつかみ取ろうとする意欲が、本学院での学習には大切です。
また、「自分らしい答え」にたどり着く過程の中では、悩んだり迷ったりすることもたくさんあるでしょう。そうした苦しい時期は、チューターがみなさんの悩みや迷いに寄り添います。焚火を囲んだり、釣りをしたり、畑を耕したり、異国の地で色々な文化や歴史や価値観に触れたりしながら、チューターや仲間たちとたくさん語りましょう。
私たちは、あなたの悩みや迷いを無視したり軽く扱ったりしません。
「できない」「わからない」という弱音もたくさん聞かせてください。
ありのままのあなたの姿を見せてください。
さらに本学院には、「学ぶ意欲は人1倍あるのに今まで通っていた普通の学校で窮屈な思いをしてしまったため、そこから離れて自分らしく学ぶために不登校を選んだ生徒」もいます。
本学院では「学校に通うこと」よりも「目的をもって意欲的に学ぶこと」が重要だと考えています。ですので、そうした生徒も本学院の様々なカリキュラムの中で思い思いに学習を進め、「学ぶことの楽しさ」や「自分の在りたい姿」を再発見することができています。
もし、読者の中に
◆学びたいのに「自分らしく学ぶ場所」がないから、自宅で学習している
◆ほんとうは「自分らしい答え」を大切にしたいのに、否定されたトラウマが抜けない
という方がいれば、ぜひ本学院に来てください。本学院で、あなたの学ぶ意欲を存分に発揮してください。そして、「あなたの人生の中心に『ありのままの自分』を置ける力」を、好きなだけ伸ばしてください。
4. 本コラムのまとめ
本コラムでは「インフィニティ国際学院でのびのびと学べるのはどのような生徒か?」という点について、本学院で学んでいる生徒をタイプ別に紹介しながら考えてみました。
本コラムで述べた生徒像は、そのまま本学院のアドミッションポリシーにつながります。
[ 中等部アドミッションポリシー ]
[ 高等部アドミッションポリシー ]
将来、自分はこう生きたい、こう在りたい。そのための力を身に付けたい」という熱意のあるみなさん。
「もっと色んな体験をして自分の『好き』を見つけてみたい、ありのままの自分を見つけたい」という意欲のあるみなさん。
「自分に最適な環境で、もっともっと思いのままに成長したい」と切望しているみなさん。
ぜひ1度、本学院のシーズンスクール等のイベントに参加しに来てください!
そして、「ここでなら私はもっと成長できる!」と感じてもらえたなら、ぜひぜひ本学院の仲間として参加してください!
PROFILE
この記事を書いた人 神宮 咲希
インフィニティ国際学院 中等部・高等部 | ライティング(国語表現)講師
小田原短期大学 通信教育サポートセンター(福岡)准教授