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2025.05.28

在校生コラム

【 𝘕𝘌𝘞𝘚 】1コマ / INFINITY#06 「spring school|アイヌを学ぶ」(2025.5月号)

#マイプロジェクト#中等部#在校生

体験入学生と学ぶ、アイヌの文化

目次
はじめに
Spring School
オリエンテーション|Day 1
調理実習・お話を聞く|Day 2
アイデア出し→収束|Day 3
成果発表|Day 4
解散|Day 5
在校生の成長チャンス
「アイヌ」を知ることから得た確信
次回へ
💌在校生の広報活動&感想やリクエスト(生徒&学院より)
【gallery】

■この在校生コラムは【28日】に更新予定です。

 

インフィニティ国際学院中等部生、チトセがお届けする在校生コラム!!
彼女が感じた学校での成長や挑戦、そしてユニークな体験をリアルに伝えます。
北海道や奄美大島を学びの舞台にした活動、興味や関心、そして日々の学びをどのように実践しているのか。
チトセ自身の言葉を借りれば、「中等部にも、高等部に負けない学び、成長、そしてドラマがある!」
インフィニティならではの学びのスタイルや、チトセの目線で描く中等部の日常をお楽しみください。

はじめに

イランカラプテ!こんにちは!
インフィニティ中等部在校生のチトセです。
北海道、桜の季節が過ぎたと思ったら夏に近づき過ぎて暑いです!
さて、今回は桜の咲く一歩手前に行われた「スプリングスクール*(春の体験入学)」についてです。

インフィニティ国際学院では、毎年春のゴールデンウィーク時期頃に「春の体験入学」を開催しています。このプログラムは、チューターや在校生とインフィニティの学びを実際に体感できる特別な4泊5日の体験入学です。

今回のスプリングスクールでは五日間を通して、アイヌについて学び、触れ、考えました。
体験入学という普段と違う学びの場で在校生は何を感じたのか…!?
ぜひ最後まで読んでください。
ちなみに、「イランカラプテ」はアイヌ語であなたの心にそっと触れさせていただきますという意味で、「こんにちは」などと同じように使われるそうです!

Spring School

ゴールデンウィーク真っ只中(5月2日〜6日)、スプリングスクールがありました。
スプリングスクールとはインフィニティ国際学院の体験入学会です。
主に中等部のコンセプトとなる「地域に根ざした学び」に結びつくプロジェクトを三日間で行います。
地域に根ざした、「今ここにいるから得られる学び」を大切に、インフィニティだから、上川町だから触れられる学びを存分に味わう期間でした。

今年度は5月2日から6日までの四泊五日、上川町のキャンパスに体験入学生が来ました。
普段の1.5倍の人数で生活することになり、もちろん多少の混乱は起こりましたが、、なんとかみんなで協力して五日間を走り抜きました。

メインの授業日となる三日間のテーマは『アイヌ文化の課題解決のためのイベントやプロジェクトを考えよう』でした。
上川町在住のアイヌの方から、今のアイヌの姿のお話を聞き、文化を守り受け継いでいくために自分たちに何ができるか考えるプロジェクトです。
実際にアイヌ文化の継承活動をしているばあば、あーちゃん、いのっちさんの協力のもと、ワークを行いました。
課題解決のためのプロジェクトということもあり、「今ここにいるから得られる学び」が詰まっていました!

オリエンテーション|Day 1

一日目は体験生の到着後、夕方にスタート。
初めはみんなで円になって座ります。
自己紹介など簡単にアイスブレイクをした後、プロジェクトと五日間の生活のオリエンテーションを行いました。
プロジェクトのオリエンテーションではプロジェクトのチーム(5,6人4グループ)にわかれ、交流するとともに今回のテーマである『アイヌ』についてインターネットで調べ、発表を行いました。

私のグループでは「アイヌの一日」と「道具」について調べました。
二十分の中で調べ、発表準備までするという非常に余裕のないスケジュールの中、全員がコミュニケーション能力を最大限発揮しグループで話をまとめました。

生活のオリエンテーションではチューターからのルールの説明はもちろん、生徒から体験生へ当番の説明も行いました。

調理実習・お話を聞く|Day 2

二日目、本格的にスプリングスクールの内容がスタート。
この日の内容はとても豪華で、午前中にアイヌスタイルの料理の調理実習、午後に上川でアイヌ文化を守る活動をしているアイヌのばあば、あーちゃん、いのっちさんから「アイヌ」について話を聞く時間でした。
アイヌ民族とは?というところからはじまり文化、歴史、そして今アイヌを広めるために実際にばあばたちが行っていることや、国の中で起きていることまで、幅広く「アイヌについて」をインプットします。

アイヌ料理の調理実習

朝の運動からプロジェクトの一環で、調理実習のために行者ニンニクをキャンプ場で収穫。
在校生もキャンプ場内の行者ニンニクが生えていることを意識したことはあまりなく、、みんなで探し回りました。

自分たちで獲った行者ニンニクを持っていざ、調理実習!
この日作ったのはオハウ(汁物)シト(団子)クルミテイストのシトのタレの三つです。
オハウには行者ニンニク含めたくさんの野菜と鹿肉を入れ、とてもボリューミーなお汁にしました。

そしてシトは、それぞれ自分だけの形を作り、みんなで楽しみながら料理しました。
グループで役割分担をしながら調理を行ったことで、チーム内の協力の力が大きく伸びました!

アイヌ当事者のお話を聞く

午後はこのプロジェクトの核と言ってもよい、アイヌについてのお話を聞く時間でした。

アイヌ文化とは、アイヌとは?

アイヌが大切にしている価値観や考え方、現在どのような活動をしてアイヌ文化をさまざまな人に伝えているのかなど。
日常では触れることのできないアイヌのリアルを伺うことができました。
授業では自分たちの考えた質問に答えてもらう時間もあり、各チーム自分たちの興味を深めていました。
アイヌ語についてや差別されてきた歴史についてどう考えるか、好きな価値観、好きなお団子について聞いているグループもありました。笑
お話の内容の幅が広いこともあり、それぞれがそれぞれの視点で知識を得ることができた時間だったと思います。
時間の最後にはばあばにムックリ(笛)演奏してもらい、温かい空気で場が閉じました。

アイデア出し→収束|Day 3

三日目は企画の日。

前日のお話を聞き、今のアイヌのリアルを知った上で自分たちはアイヌ文化を守るために何ができるのか考えました。
午前中にアイデアの発散、午後にグループ内で収束、また次の日の発表に向けたプレ発表を行いました。
アイデアの発散ではさまざまな企画アイデアが出てきました。

例えば、アイヌ体験1dayイベントやSNS、料理教室。
ブレインライティングという方式をとり、個人でアイデアを発散した後、お互いのアイデアを膨らませました。
午後は完全にチームごとの時間となり、それぞれ5w1hや目的を考えながら企画を練りました。
私のチームではSNS運用とお店をつくるという二つのプロジェクトを提案するべく、チーム内で二手に分かれて計画を練っていました。
三時の発表に向け集まる時間、休憩、まとめを始める時間などを決めるタイムマネジメント力、話し合いを円滑に行うためのリーダーシップなど各自に求められる力が多い時間でした。

プレ発表より

成果発表|Day 4

四日目はプロジェクトとしてのスプリングスクール最後の日でした。

ここまで二日間で学び、考えたことの成果としての企画を提案にまとめ発表しました。
午前がグループでの最終準備の時間、午後が発表本番です。
前日のプレ発表でもらったフィードバックをもとに改善したり、企画の詳細を決め直したり、プレゼンを組み立てたりと時間の使い方はグループによってさまざま。

私のグループでは前日に二つだったプロジェクトを一つにし、二手に分かれていたチームをゼロから作り直す勢いで話し合いをしていました。
深い話し合いをしすぎたせいでスライドの制作がギリギリになり、昼ごはんをかきこむことになりました。笑
発表本番ではばあば、あーちゃん、いのっちさんにも来ていただき、自分たちの考えた企画について聞いてもらうことができました。
どのグループも全員が堂々と話して発表できていて、みんなの発表能力やチームワークの高まりを感じました。

本番より

発表後には体験生へのスプリングスクールを無事終えた証拠である証書の授与式もし、プロジェクトがきちんと終了しました。

夜ご飯は打ち上げのバーベキューでした!
和やかに、でも騒がしく過ごした時間でした。

BBQ風景

解散|Day 5

五日目は本当に最後の日でした。

朝ごはんを食べ、部屋の掃除をし、完全に撤収の準備ができた後、スプリングスクールのチェックアウトです。
円になって座ったとき、一日目と比べると柔らかいみんなの表情が印象的でした。
それぞれに振り返りをしながら長かったようで短かったスプリングスクールへの寂しさと安心感の両方を感じていました。

1人1人からみんなへありがとうという気持ちを伝える温かい時間になりました。

在校生の成長チャンス

在校生にとってシーズンスクールとは、普段と違うメンバーと関わりながら成長できる数少ないチャンスだと思います。
またそれはインフィニティで鍛えているチームワーク力・思いやりなどの力を普段より実際の社会に近い状況で実践する機会です。

在校生は普段からプレゼンを作ったり体験型の学習を行ってるため、今回のような学習には体験生と比べると慣れています。
ですがその「普段の活動」はかなり限られたコミュニティの中で行われているものです。
狭いコミュニティの中で何回もプレゼンや話し合いを行うと、だんだんとチーム内で「役割」が決まってきます。
それはそのコミュニティの中で物事をスムーズに進めることに大きく役立つでしょう。

しかし固定された能力に落ち着いてしまうと、そのチームでしか機能しない人になってしまいます。
そこに体験生という新たな要素が加わることで、出来上がってしまっている関係値をリセットしたり考え直す必要が出てきます。
全く関わりのない人同士でチームをつくるのは、固まっている個人の在り方を一新させると私は考えます。
リーダーシップや他人へのフォローの仕方、普段いない体験生がいるから生まれるチーム内の関係性を発見した時、自分の今までと違う在り方を探らなければならないからです。

特に今回はグループに分かれプレゼンをする必要があったため、グループでの在り方やチームワークにおける成長・学びポイントがあったと思います。
一番多く見られたのはグループ内で体験生を積極的にリードしていく在校生の姿です。
普段と違い、リード・サポートしないといけない人が多いことで必然的に全員のリーダーシップが行動に表れたんだと思います。
そして、そこで経験したリーダーシップは今後また「普段」のチームに戻っても確実に生かされるものです。
普段と少し違うチームに属する経験をつくることで、必然的に考え方や固まってしまっていた部分のどこかが変化するのです。

体験入学会は体験生にとって普段と違う生活や普段の生活にはない学びや学びのスタイルという新しい経験です。
そしてスプリングスクールは、在校生にとっての新しい経験でもある。
体験生が新しい学びに触れ成長するのと同じくらい、在校生も今までと違う学びや経験値を増やしているのです。

体験入学会というと、見にいく・迎え入れるという上下の関係に見えますが、インフィニティでは完全な対等だと思っています。
五日間の生活をともに創ることやお互いがお互いの刺激となり成長につながることはただの上下関係ではできないものであり、インフィニティだから起こる成長や学びなのです。

「アイヌ」を知ることから得た確信

私はアイヌ民族と言う言葉はもちろん知っていました。
しかしそれはアイヌという言葉や、なんとなくのイメージを知っているだけです。
そのことに、今回「本物のアイヌ」について聞いて改めて気付きました。
「知っている」と思っているわけではないけれど、「あまりにも知らなすぎる」と驚く。
その気付きは世界を学び続ける人生を創ることに繋がると思います。

私はこの体験を通し、学んだ価値観があります。
それは、「自分からは遠い物事」と思うほど、そのものに自分から距離をおくことに直結すること。

私は今回、アイヌという存在が自分とそう遠くないことに気付きました。
「アイヌ」というのはアイヌ語で人間という意味ですし、アイヌ文化はアイヌの人たちの生活スタイルでしかなく、見せるためにできた文化ではありません。
私はそれを「アイヌ文化」といって遠いもののように眺めていましたが実はそんなにアイヌは私たちから遠くはなくて、ただ違う環境に生きていた人々というだけなのです。
その気付きは「私」と「アイヌ」との距離を一気に縮めました。
このように自分が興味を持ったことは必然的に、自分との関係が近くなるんだと思います。

そして私の「アイヌ」に対しての姿勢が少し積極的になったと感じています。
まちなかに置いてあるアイヌに関するパンフレットに目がいくようになったり、手に取るようになったからです。
それはほんの小さな変化に思えますが、その変化が多くの人に起こることで社会としてのアイヌへの向き合い方という大きな変化に繋がると思います。

アイヌに触れた経験、また自分の中でアイヌがどんなものなのかお話を聞いたことで落とし込めた経験から私の中でアイヌというものが定着した
知るということははじめの一歩が大切です。
その一歩がこのスプリングスクールでの体験でした。

次回へ

最後まで読んでくださりありがとうございます。
今回のスプリングスクールでは北海道ならではの「アイヌ」について学びました。
このように「今ここにいるから得られる学び」を見つけられると、ここにいる自分がより誇らしく思えてきます。
そして学びを見つける力や学びを開拓する力にもつながります。
「旅」の感覚を大切にするインフィニティ生として、場所で学びを創る力を身につけたいです。

さて、インフィニティはオリエンテーションの期間が終わり、本格的な授業がスタートしました。
これからが今年の本番なので、、ぜひまたインフィニティ生のリアルな活動や学びをコラムに見に来てください!
では、スイ ウヌカラ アンロー!(またお会いしましょう)

💌在校生の広報活動&感想やリクエスト(生徒&学院より)

今年度の生徒でinstagramの生徒アカウントをはじめました!
より日常に迫ったリアルなインフィニティを知ることができますので、ぜひチェックしてください😊

【gallery】

ギャラリーをスクロールしてご覧ください🙇‍♀️

PROFILE

インフィニティ国際学院 中等部 チトセ

インフィニティ国際学院中等部 | 2024年9月入学

“ 楽しいことも苦しいことも思考に繋げば面白い。”
インフィニティ国際学院 在校生⚡️

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