インフィニティ国際学院 中等部・高等部 理事長
青森県知事参与
教育理念・創立の理由
[映像] 12分でわかる インフィニティ国際学院 中等部・高等部
学院長が語る――日本の従来型教育の課題と、インフィニティ国際学院を創設した理由
【学院長インタビュー 内容】
・「世界で学ぶ」というコンセプトが生まれた背景
・学院創設の想い ・印象に残るフィールドワーク体験
・日本の従来型教育の問題点 ・これからの時代に求められる子育てと教育の視点
・アントレプレナーシップ(起業家精神)を育む重要性
実際に学ぶ生徒たちの姿とともに、学院の理念と教育の原点を感じていただける映像です。
※本映像は2024年に学院長として収録されたもので、2025年以降は理事長に就任しています。
メッセージ
2018年3月、6年間務めた大学の学長を退官する時に感じたのは任期満了の達成感以上に激しい「焦燥感」だった。
確かに遅ればせながら日本の教育も変わりつつある。しかし、断言しよう。日本の教育の改革は、世界の変化のスピードには全く追いつけていない。
激しい変化は同時に、かつ、まだらに世界各地で起きている。従来型の体系だった教育システムは世界へと追いつく術もない。教育現場は機能不全を起こし、教員もその現実に晒されながらも見て見ぬ振りをせざるを得ない。それが日本の教育の現場の現状だ。
ルールを守ることを教えて来た日本の教育で育った若者は、ルールを変えるチェンジメーカーたちの登場活躍に呆然と立ちすくすのみだ。
国の定める指導要領にもとづいた知識を均一に学ぶことで高度な学習に耐える基盤を作り、難関の受験を突破し、専門教員の元で高等教育を受け、日本国だけのルールを守り企業に選ばれる日本型のキャリア形成。
この大きなシステムはここ100年変わっていない。特殊なこのシステムは、ある意味日本は人材の多様化流動化に関して現在なお鎖国状態のままであると言える。
いや確かに意思があれば世界へ飛び出す機会はあるのだが、異質を排除し、均質性を求める教育の結果、失敗を恐れる集団となった若者からは、その勇気は削がれてしまっている。
グローバルの大きな変化の中、ようやく大学人の中では、これからの変化を乗り越えられる人材のスキルとして、多様性、コミュニケーション能力、クリティカル思考能力、創造性が求められると遅ればせながらの改革が始まっている。
しかし、大学からでは遅い。長くベンチャー経営から大学改革を経験した私の結論である。高校での学ぶ目的と手法、場所、先導する先生の役割が問われ再定義が求められる。
日本の教育の良き部分を残しながら、同時に「世界をみる」「世界を知る」「日本を知る」「自分を知る」ことが高等教育に向かう手前の大きな動機付けの機会として不可欠である。
かつては学校の授業以外に様々な行事で社会を知り、書物で偉人と出会い大きな学びの動機付けを得ることができた。しかし現代社会は常に変化し続け、立ち止まることさえ許さない。
変化を求め世界を旅をしながら、チームで語り合い、フィールドで目の前に起きている変化の現実から学び合うことが必要だ。
「知る」と人生の方向性を探し出す大きな「動機」の発見の旅。高等教育の前に要求される私たちの提案する新しい中等教育である。
著書紹介
PROFILE
理事長・創設者 大谷 真樹
1961年青森市生まれ。学習院大学経済学部卒業後、NEC勤務を経て、株式会社インフォプラント(現・株式会社マクロミル)を創業。2001年には「アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー スタートアップ部門優秀賞」を受賞し、日本のインターネットリサーチ業界を牽引した。
その後、教育の現場へ活動の軸を移し、2008年に八戸大学客員教授、2010年には同大学・短期大学総合研究所所長・教授を歴任。2012年から2018年まで八戸学院大学学長を務め、「中小企業・ベンチャー企業論」「イノベーションマネジメント」「新農業ビジネス」などを担当。社会人講座「起業家養成講座」の主任講師として多くの起業家を輩出した。
2019年4月、「世界を舞台に生きる力を育む」という理念のもと、インフィニティ国際学院を創設し学院長に就任。2023年からは青森県知事参与として教育改革諮問会議議長を務め、全国の教育改革者と連携し、次世代の学びのあり方を提言している。2025年より理事長に就任。
